錦織圭選手とマイケル・チャンコーチの関係!世界ランキング5位を上回れるか?
メンタルコントロール
私は、錦織圭選手のファンです。
錦織圭選手と言えば、ジョコビッチ選手を下し、世界ランク五位に上り詰めたことのある日本にとっては誇りの選手です。
認知度で言えば松岡修造選手と同じくらい有名なのではないでしょうか。
そんな彼は今、前回優勝をかけた試合で敗北を喫したチリッチ選手とベスト8をかけて再戦しようとしています。
彼の凄いところは、そのメンタルコントロールにあります。
ジョコビッチ選手に勝利したのもメンタルによるところが大きいです。
だから私は今回こそは、チリッチ選手に勝つだろうと確信しています。
思えば錦織圭選手は、子どもの頃から負けず嫌いで、人一倍根性のある少年でした。
実は錦織圭選手は子どもの頃に、すでに松岡修造選手と関わりがありました。
「修造チャレンジ」
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、スパルタで有名な「修造チャレンジ」に錦織選手は参加していたのです。
つらい練習に耐えかね錦織選手が涙を流す映像が残っています。
その頃はまさか、松岡修造選手と並ぶ、いやそれ以上の選手になるなんて想像していた人は多分いなかったのではないでしょうか。
私も、あくまでその映像を見る限り、錦織選手は「普通の」少年でした。
人一倍負けず嫌いではあったとはいえ。
ジョコビッチ戦
そんな彼は、いわゆる「エアケイ」で少しずつマスコミに注目されますが、やはりぐんと知名度を上げたのは2014年の全米オープン準決勝での格上ジョコビッチ選手との試合でしょう。
ジョコビッチ選手の調子があまりよくなかったとはいえ、それは「ジャイアントキリング」と言っても差し支えのない素晴らしい勝利でした。
そこで光ったのが、錦織圭選手の試合運びです。
錦織選手は、決して焦ることなく、着実に点を重ねていきます。
無理せず、しかし攻めるべきところは徹底的に攻めて、ジョコビッチ選手を揺さぶります。
その試合運びはまさに圧巻でした。
そこにはもちろん、錦織選手の実力が寄与する部分が大きいです。
「マイケル・チャン」コーチ
しかし、ここで忘れてはいけないのが、錦織選手のコーチである「マイケル・チャン」の存在でした。
試合中、大きなジェスチャーで錦織選手に指示を飛ばす、マイケル・チャンコーチの姿が何度も確認されています。
「落ち着け」「冷静になれ」あるいは「どうしてそこで攻めないんだ」そういうジェスチャーだったと記憶しています。
錦織選手も要所要所でマイケル・チャンコーチとコミュニケーションをとっており、その姿はまるで野球のバッテリーのようでした。
錦織選手は、冷静でありながら情熱を秘めた選手です。
そして私は、マイケル・チャンコーチの振る舞いを見て、あるいは彼も錦織選手と同じタイプの人間なのかもしれない
と感じました。
そしてまた彼らは、テニスというスポーツに対しかなりクレバーでした。
こんな逸話があります。
錦織選手が寮の部屋にフェデラー選手(現役テニス選手のレジェンドで世界ランク一位に何度も君臨しています。「生ける伝説」と称する方もいます)のポスターを貼っていたそうです。
それを見つけたマイケル・チャンコーチが「今すぐ外せ」と。
どういうことか。
つまり、現役の倒すべき相手に「憧れて」いるようでは、彼を超えることは決してできないだろうということです。
それでは強くなれない、と。
見ようによっては「どうしてそんなこと」とも言えなくもないかもしれません。
憧れが高じて自身の成長につながるかもしれないし、仮にマイケル・チャンコーチの理屈が正しかったとしても、なにもそこまで徹底する必要はあるのだろうか。
テニスファンに圧倒的な人気を誇るフェデラー選手ですから、現役のテニス選手が憧れを持つのは、なんら不思議なことではありません。
私はその話を聞いた時は「ちょっと厳し過ぎるし、そこをどうこうする必要ってあるのかなあ?」と、率直に思いました。
しかし、実際に錦織圭選手が戦績を伸ばし始めたのは、マイケル・チャンコーチが就任してからなのです。
ぐんと伸びたわけではありません。
しかし少しずつ、着実に、錦織選手は勝利を重ねていきました。
そして錦織選手の持ち味は、そのメンタルコントロールです。
しかし、修造チャレンジで泣き出してしまうくらいには、彼は初めからメンタルコントロールが上手だったわけではありませんでした。
感情の制御が一流の域には到達していなかったのです。
私は改めて、先程の逸話を思い出しました。
憧れを捨て、ポスターを剥がす。
それは実際的な練習とはかけ離れた
あくまで「気持ちの」問題です。
しかしそういうマイケル・チャン的思想、考え方が錦織選手に沁み込み、彼のプレイスタイルまでも変えていったとしたら。
錦織選手は、才能溢れる、素晴らしい選手です。
そしてマイケル・チャンコーチの指導により、一段階も二段階も自分自身のギアを上げることに成功したと私は思っています。
そんな彼がまた、世界ランク五位に返り咲く、あるいはそれ以上の順位に上り詰めるのは、そう遠くないのかもしれません。